フィギュア&ミュージカルモード

フィギュアスケート(オタク)とミュージカル(ニワカオタク)とコスメの話が中心です。PC夏ど真ん中(ブライト&クールサマー)の脂性肌。

ロンドン・パリ旅行記4日目その④レ・ミゼラブル観劇レポ

ロンドン旅行の最後にして1番のお楽しみ、レ・ミゼラブルの観劇です!
※演出、ストーリーのネタバレ多々あります、ご了承ください。



2010年ロンドンコンサートをDVDで魅了されてからまだ数年。それなのにロンドン・ウエストエンドでレミゼが見られるなんて…すごいことだ…



しかも、オリジナル版の演出をやっているのは世界でもうここウエストエンドだけ!
とても貴重な舞台です。




ごはんもそこそこに劇場に向かい、パンフレットを購入。
その時に、店員さんに指さされて声をかけられました。
カウンターに腕を乗せたらダメだったかな?と手を上げたら、
「違うの違うのいいのよ、ただあなたのポーチにウエスティが描いてあるから」
とのこと。聞くとウエスティを飼っているそう。
「うちにもウエスティがいたの!」と答えると意気投合。
携帯の電源が切れていたのが残念。写真を見せたかったな。






とやってるとあっという間に開演直前になってしまったので席へ。

座席はプレミアムシートを奮発したので、F15-16と、6列目のど真ん中!!
オペラ座も8列目とかなり前の方でしたが、更にぐっと近づいて、手を伸ばしたら届きそうなほど!!


さて、今日のキャスト表はこちら
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残念ながらジャンバルジャン役のPETER LOCKYERさんは休演。第二アンダースタディ(代役)のJAMES GANTさんがジャンバルジャンを演じます。PETERさんはダンディなイケメンだったので、ちょっと残念ー…>_<…
ていうかオペラ座と違って役名書いてないから分かりづらいよ!
しかも先頭がジャンバルジャン役じゃないから本当に誰が何なのかわかんないよ!!

さして、アンダーのジェームズさんは普段はクールフェラックの正キャスト。と言うことはクールフェラックは誰がやるの?
男性のキャスティングが未だに謎…
わかる方いらっしゃったら教えてください






座席につくとすぐに劇場が暗くなっていきなり音楽がなりはじめます。

ダッダーン!のあの音が響きます。
私はLOOK DOWNが大好きなので最初から大興奮!


囚人たちが地面を掘ったり荷物を運んだりするマイムしています。
端の囚人は蹴られた看守に唾を吐いて、胸ぐらを掴まれて殴られています。
その後も看守はその囚人をじっと見て他の看守と目配せ…うーん、芸が細かい。




真ん中はジャンバルジャン!!
ジャンバルジャン役のジェームスさんは、そんなに大柄にはみえませんががっしりしていますね。
前にすーっと通ってくような声質ではないんですが、すごい迫力!!
全身からパワーを発しているような存在感です。
この人がアンダーだなんて…さすが本場はすごい…
というかこの人が普段クールフェラックやってるところが想像つかない…(そもそも学生にしては老けすぎでしょ…笑)



ジャベール様は、遠目で見るとジャンバルジャンと見た目が似ている笑 体格も同じ位ですね。
ジェームスさんはジャベールのアンダーもやっているからかな?
それにしても主役2人のアンダーってすごいなぁ…
ジャベール役のデイビッドさんの声は、じわじわと迫ってくる怖さを感じます。
逆に怒鳴ってもあんまり怖くないかも笑
その代わり、Do not forget my name〜24601のところは、ぞくっとする怖さがありました。





仮釈放されて街を歩くも、罪人だということで差別され、周りを威嚇するように怒るジャンバルジャン。歯をむいています。最初からガンガン勢いつけて演じていますね。
(あ、ほかの労働者と一緒に働くシーンのマイムはなんだかかわいかったです笑
ちんまりしゃがんで作業している姿が…笑)



差別され泊まる宿もなく、道端に座り込むジャンバルジャンにそっと声をかけるミリエル神父登場!!待ってました!


_(┐「ε:)_ズコー


み、ミリエル神父めっちゃ悪役顔&声…

ダミ声というか、かなりかすれた特徴的な声に険しい顔立ち…
ミリエル神父といえば慈愛の塊みたいな人じゃないですか…なんでこんな一方向に特徴的な人なんだろう…
ストーリーがわかっていても、この神父後で裏切るんじゃないかと思ってしまいました。
聞くと友達も、この人悪い人なんじゃないかとハラハラしていた、と言っていました笑


ちなみに、神父の館から逃げるときのflight!の言い方は色々ありますが、この人のflight!はかなりロックな言い方でした。どこからでているのその声。




憲兵に捕まったあと、悪役顏のミリエル神父さまに諭されて、新しい自分に生まれ変わる決意をするシーン。
ここのシーンのジャンバルジャンは、神父様を裏切るような行いをしたことへの怒りと、19年間罪なき囚人として捕らえられていたと思っていた自分の心が泥棒に染まっていたことへの驚きと後悔が入り混じった様子が真に迫っていました。
自分への怒り、後悔、神父の愛への戸惑い…それらが一体化して激情となり、生まれ変わる決意へと繋がる様子に説得力がありました。


恥ずかしながら今回気づいたんですが、ここでジャンバルジャンジャンバルジャンの世界から「逃げる」って言っているんですね。
捨てるでもなく、「逃げる」って言っていたんだと気づいて、あとのシーンとの繋がりをようやく知りました。

今まで、仮釈放を破ったって現状は何も変わらんよ、と思っていましたが、ジャンバルジャンもそれは分かっていたのね…。
以下に自分の理解が浅いかを改めて感じました。


さて、この仮釈放証を破るシーンなんですが、目を見開きながらがっしりした腕と手で黄色の紙をビリビリッ!!と破いてばらまくところがとても印象的でした。
少し上を見上げながら、黄色い紙吹雪の中にいるジャンバルジャン…目が離せませんでした。




そうしてようやくプロローグが終わってパリのシーンにうつります。

フォンティーヌ登場!
び、びじーん!!!!
ちょっと気の強そうな顔立ちで、すらっとした長身のフォンティーヌでした。

ちょっかいをかけてくる意地悪おばさんとも結構対等にやりあってましたよ笑
ただ、そのちょっかいをかけてくるおばさんを止めてくれる人がいるんですね。
フォンティーヌをかばうように間に入ってくれて、あ、ちゃんと友達がいるんじゃん、とちょっと安心。



対して工場長の下品さが…
あんなにきれいなフォンティーヌにセクハラどころかわいせつ行為を!許せん!!


そしてあんなにベタベタ触っていたくせに、子持ちと知るや、「触るな汚らわしい!」って!!!
エロオヤジのくせにー!!腹立つー!


みんなに未婚の母だということが知られて、厄介者扱いされる可哀想なフォンティーヌ。
そういえばあの友達は?と思ったら、フォンティーヌから離れてフォンティーヌのこと疎んでる!
ひどい…さっきまで仲良くしていたのに…(でもリアルにあることよね…)



ああ、そうして皆さんお待ちかねの「I Dreamed a Dream」
この、フォンティーヌの、まっすーーぐ通る声を聞く快感!!
昔の楽しかった頃を思い出すときの、伏目で微笑んだときの美しさ!!!
私、彼女のフォンティーヌ大っっっすきです!!!
昔を思い出したときに、ハッてちょっと声だして笑ったんですーそのときの切なさと可愛さったら!!


昔を思い出しているときの声は優しく、可愛く。
現実をうたうときの声はとても力強い。

段々音を上げるshameの歌い方は、恐らく多くのフォンティーヌは美しく歌いますが、このフォンティーヌの場合はかなり強めに歌います。

彼女の歌い方からは、自分をこんな境遇に落とした社会への怒り、逃げた男への怒り、何よりこんな現実を引き起こしてしまった自分への怒りがひしひしと伝わって来ます。
レア・サロンガのフォンティーヌは流されるままに騙されたお嬢さんという感じがしましたが、彼女のフォンティーヌは全部自分で選んで来たの、という自立心というか、しっかりとした女性という印象を受けました。


そんなフォンティーヌは、楽しかった甘い日々を思い出し、でもそれがただのひとときの夢であったことを知り、それがいつまでも続くと思っていた過去の自分を愚かだと思いながら、でもまだ何処かで彼を待っている自分がいる…。
このやるせない思いにこちらも胸がつまる思いでした。



しっかりと自分を持ったフォンティーヌ。彼女のフォンティーヌが本当に大好きになったシーンでした。

もちろん非常に大きな拍手がわいて、ショー・ストップ。
ああ、素晴らしかった…



さて、長くなったので続きます。

文字ばかりでごめんなさい。